公的年金を賢く受け取るためのカギは、老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給開始時期をどうコントロールするかにある。2026年の制度運用において特に注目を集めているのが、受給繰下げ制度を柔軟に組み合わせるテクニックだ。65歳で受け取らずに1か月遅らせるごとに0.7%増額され、70歳で42%、75歳まで繰り下げれば最大84%増額される仕組みは知られているが、実は「両方を同時に繰り下げる必要はない」という点が重要なポイントとなる。
例えば、自営業期間の長かった人が基礎年金だけを繰り下げて額を底上げし、厚生年金部分は65歳から受給して日常の生活費に充てる「ハイブリッド受給」という裏ワザがある。また、働きながら年金をもらう現役世代の場合、在職老齢年金の支給停止基準額との兼ね合いを見極めることが極めて重要だ。収入と年金受給額のバランスをあらかじめシミュレーションしておくことで、支給停止による損失を回避しつつ、将来の増額メリットを最大化させることが可能になる。