一方で、近年のジェンダー観の変化に伴い、このスキャンダルに対する見方にも微妙な変化が生じている。男性政治家の女性問題に対しては「英雄色を好む」といった甘い視線が向けられがちだった日本政界において、女性政治家に対するバッシングの苛烈さは公平だったのか、という問いだ。
もちろん、公職にある身としての行動規範は男女問わず厳しく問われるべきだ。しかし、中川氏に対して浴びせられた批判の中には、女性としての貞操観念や「未亡人らしさ」を強要するような、前時代的なバイアスが混ざり合っていたことも否定できない。多様性が叫ばれる現在の視点から、当時の報道姿勢を再評価する動きも一部で出始めている。