なぜここまで長期間にわたりハーフ説が定着したのか。その決定的な要因は、永島昭浩 若い頃 写真を見れば一目瞭然です。
神戸市立御影工業高等学校から松下電器産業サッカー部(現・ガンバ大阪)へ加入した1980年代半ばから1990年代初頭のポートレートを確認すると、鋭く窪んだ眼窩と太く力強い眉、高く突き出た鼻筋が際立っています。当時のJリーグ開幕バブル期において、外国人選手に引けを取らないダイナミックな体躯(身長182cm、体重77kg)と褐色の肌は、スタジアムやテレビ画面を通じて圧倒的な異彩を放っていました。
形質人類学的な観点から分析すると、日本列島の住民には大きく分けて平坦な顔立ちの「弥生系」と、立体的で彫りが深く髭や体毛が濃い「縄文系」のグラデーションが存在します。永島氏の骨格は極めて純度の高い縄文系の特徴を受け継いでおり、現代の日本社会における「日本人=薄い顔」という無意識のステレオタイプが、彼のエキゾチックな容姿を「ハーフ」という分かりやすい枠組みに当てはめようとした結果と言えます。
現役時代のニックネームであった「ミスター神戸」や「ナマズ」といった愛称の裏側にも、その野生味あふれる風貌と力強いプレースタイルへの畏敬の念が込められていました。