あのにぎやかな「ヨドバシカメラの歌」だが、そのメロディの原点を辿ると意外な歴史的背景に突き当たる。原曲は19世紀半ばに作られた『リパブリック讃歌』という有名なアメリカ民謡だ。元々は米国の南北戦争において北軍の行進曲『ジョン・ブラウンの身体』として親しまれ、後に愛国歌へと昇華した重厚なルーツを持っている。
宗教的・政治的な色彩を帯びていた行進曲が、時空を超えて日本の家電量販店で購買意欲をそそるテーマソングへと転身を遂げた経緯は興味深い。シンプルで覚えやすい楽曲構造と力強い3拍子のテンポ感が、日本の高度経済成長期における商業空間の熱気と見事に合致した結果と言えるだろう。