「営業日」という言葉を極めてシンプルに整理すると、企業や行政機関、店舗が通常の業務・営業を行っている日を指します。一般的には土曜日、日曜日、国民の祝日、さらには年末年始やお盆などの企業独自の一斉休業日を除外した日を指すのが原則です。
ところが実務において、この概念は「平日」や「稼働日」と混同され、誤解の温床となっています。それぞれの言葉には法的な位置づけや産業界での使われ方に明確な線引きが存在します。
まず「平日」とは、祝日や振替休日を除いた月曜日から金曜日までという、純粋な暦上の概念に過ぎません。したがって、仮に祝日法に基づく平日であっても、会社がお盆休みや創立記念日として休業を設定していれば、その企業にとってその日は「平日であっても営業日ではない」状態になります。
一方の「稼働日」は、主に製造業や情報システムの運用保守などの現場で頻繁に用いられる指標です。工場や生産ライン、システムサーバーが実際に動いている日を指すため、一般のオフィス部門が休業する土曜日や祝日であっても、シフト制で製造ラインが24時間稼働していれば「1稼働日」としてカウントされます。営業日と稼働日の違いは、対外的な窓口機能や取引窓口が開いているか、それとも内部の設備や人員が生産活動を行っているかという点に根本的な差異があります。
また、商取引の基盤となるのが「銀行営業日カレンダー」です。日本の金融システムは銀行法第15条および同行法施行令第5条によって厳格に休日が定められており、土曜日、日曜日、国民の祝日、および12月31日から翌年1月3日までの4日間のみが法定休日とされています。一般的な民間企業が長期休暇に入っていても、銀行が営業していれば金融決済における営業日としてカウントされるため、決済期日や手形・小切手の期日管理には注意が必要です。