館内の中核をなす「コロナシネマワールド」へ足を踏み入れると、ロビーの活気とともに最新の上映ラインナップが目を引く。ここ数年、映画興行界は大きな構造変化の波にさらされてきた。配信プラットフォームの台頭により、映画館には「そこでしか味わえない絶対的な体験価値」がかつてないほど強く求められている。
その急先鋒として存在感を放つのが、体感型アトラクションシアターの代名詞である4DXだ。前後左右にダイナミックに動くモーションシート、頬をかすめる風や水しぶき、劇場内に漂う香りやリアルな煙の演出。映画の世界に飛び込むような感覚は、単なる映像鑑賞をフィジカルなアドベンチャーへと昇華させる。
スクリーンには、圧倒的な映像美とスケールで話題をさらう『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』などの超大作が並ぶ。視覚の限界に挑む映像美と4DXシステムが融合したとき、観客はもはや傍観者ではいられない。映画監督のクリストファー・ノーランが常に劇場鑑賞の圧倒的なスケールと音響空間の重要性を説き続けるように、シネマコンプレックスが持つ巨大な没入感は、リビングのテレビ画面では決して再現できない熱狂を私たちに届けてくれる。