物語の中心となるのは、広告デザイン会社で働く飛鳥今日子と、売れないイラストレーターの江夏次郎です。メガホンを取った山根監督は、ヒロインの今日子役に由美かおるさん、相手役の次郎役に当時トップアイドルとして人気を博していた仲雅美さんを抜擢しました。
アパートの一室で寄り添い、慎ましくも温かい生活を始めた二人。しかし、今日子の妊娠をきっかけに、若さゆえの脆さと生活のひずみが徐々に露呈していきます。経済的な困窮と未来への不安から、今日子は苦渋の決断として中絶を選択。身体的にも精神的にも深く傷ついた今日子と、彼女を支えきれない無力感に苛まれる次郎との間には、修復不可能な溝が生じていきます。
迎える結末は、愛し合いながらも別れを選ぶという切ない幕切れでした。雪が舞い散る中、お互いの未来のために背を向けて歩き出すラストシーンは、当時の観客の涙を誘い、青春の終わりを象徴する映画史に残る名場面として語り継がれています。