銀座の頂点争う愛憎劇!映画『夜の蝶』最新リマスターと裏設定に関する話題のニュースを速報でお届けします。最新情報を求める方は必見です。

メガホンを取ったのは、女性映画の名手として名高い吉村公三郎監督。そして原作・脚本を手掛けたのは、花柳界や夜の生態系を知り尽くした直木賞作家の川口松太郎である。この二人のタッグが、単なる通俗的な愛憎劇に堕ちることを許さなかった。

川口が紡ぎ出す台詞は、剃刀のように鋭い。甘い囁きの裏に潜む打算、笑顔の下で計算される損得勘定。人間の生々しい本音が、一切の感傷を排してテンポよく繰り出される。吉村監督はそれらを重厚なカメラワークと緻密な構図で捉え、娯楽性の高いドラマ映画でありながら、格調高い文芸映画としての風格を本作に与えた。

男を立てながら手玉に取り、金を操りながら自らも孤独に囚われていくヒロインたちの姿。それは男社会の隙間を縫って生き抜く女たちの、誇り高き闘争の記録でもある。