銀座三笠会館が100年愛される理由|唐揚げ発祥秘話から各階の評判まで

銀座三笠会館が100年愛される理由|唐揚げ発祥秘話から各階の評判まで

銀座三笠会館が100年愛される理由|唐揚げ発祥秘話から各階の評判までにまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。

銀座三笠会館の歩みは、創業者・谷善之丞夫妻がわずか数坪のかき氷店「三笠」を開いた1925年に始まります。店名は奈良の三笠山(若草山)や日露戦争で活躍した戦艦三笠に由来し、東郷平八郎元帥自らが揮毫した扁額が掲げられたというエピソードは、同館の重厚な歴史を物語る象徴的な事実です。

激動の昭和初期、世界恐慌の煽りを受けて店舗が経営危機に直面した際、料理長と創業者が起死回生の一手として1932年(昭和7年)に考案したメニューこそが、現在の「若鶏の唐揚げ」でした。当時、鶏肉といえば水炊きやすき焼きが一般的で、油で揚げる調理法は家庭でも外食でもほぼ存在していませんでした。

「冷めても美味しく、骨周りの旨味を余すところなく味わえる料理を」という試行錯誤の末、骨付きの若鶏をカラリと揚げ、特製のごま塩と自家製からしを添えて提供したところ、瞬く間に銀座のモボ・モガや文豪たちの心を掴み、大ヒットを記録しました。この伝統の調理技法と薬味の組み合わせは、創業100年を迎えた現在もレシピを忠実に守りながら各フロアやデリで受け継がれています。

田中 結衣
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田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。