デジタルストリーミングが完全に生活へ定着した反動として、物理的な手触りを求める若年層の間で「フィジカルメディア」の所有欲が急増している。アナログレコードの生産ラインがフル稼働を続ける中、ここ数年で一気に注目度を高めたのがカセットテープや限定ZINE(小冊子)付きのCDパッケージだ。
部屋のインテリアとして大判のアートワークを飾りたい、ジャケットを手にとって歌詞カードをめくる時間を味わいたい。そう語るZ世代にとって、物としてのジャケット作品は所有する喜びを体現するコレクターズアイテムだ。手触りのあるパッケージは、ストリーミングの利便性と相反する「所有の愛おしさ」を再定義している。