この美術館を語るうえで絶対に外せないのが、世界的な名作椅子の膨大なコレクションだ。バウハウスの名作から北欧デザイン、さらにはポストモダンを象徴する作品まで、デザイン史を彩る椅子たちが惜し気もなく並ぶ。
そして最大の驚きは、それらの多くに「実際に座ることができる」という点にある。見るだけでなく、質感を感じ、身体の重みを預ける。デザインの意図を全身で理解する体験は、他の美術館では滅多に味わえない醍醐味だ。お気に入りの椅子を見つけ、何時間も本を読んだり思索に耽ったりする来館者の姿は、いまや北浦和の日常風景となっている。