スクリーンに登場した瞬間、空気の色を変える女優たちがいる。たとえば映画やドラマの現場で高い評価を集める黒木華は、その繊細かつ自在な目の表情で観客を物語の奥深くへと引きずり込む。名作『凪のお暇』で見せた静かな葛藤と感情の揺れ動きは、まさにヒューマンドラマの真骨頂であり、目元の微細な動き一つで心の襞を表現する卓越した表現力を見せつけた。
また、凛としたクールさと可憐さをあわせ持つ吉高由里子も、唯一無二の雰囲気を纏う表現者として独自のポジションを確立している。視線の投げかけ方ひとつで役柄の背景を漂わせるその演技力は、作品全体の質感を一気に押し上げる原動力となっている。