この神社の歴史は遠く神代にまでさかのぼる。『古事記』や『日本書紀』の記録によれば、第21代雄略天皇が葛城山へ狩りに出かけた際、自分とまったく同じ姿形をした尊威あふれる神と出会ったという。その神こそが一言主大神であった。
自らを「悪事も一言、善事も一言、言い放つ神」と名乗った一言主大神に対し、天皇はその神威を恐れ敬い、身につけていた衣類や弓矢を捧げて歓談を楽しんだと伝わる。大和王権の権力者であった天皇と同等の立場で対峙したという伝承は、古代葛城氏が誇った強大な勢力と神聖性を物語る貴重な歴史的証言といえる。