2018年に成立した「政治分野における男女共同参画推進法」は、各政党に対して候補者の男女均等を目指す努力義務を課した。しかし、罰則規定のない理念法にとどまる現実は、各党の擁立戦略にどれほど実質的な変化をもたらしたのか。実情は極めて厳しい。
近年、数々の政治ドキュメンタリー・選挙調査報道が暴き出したのは、選挙区調整の修羅場だ。現職優先の原則が強固に働く小選挙区制において、新人の女性候補が割り込む余地は極端に狭い。空きが出た選挙区でも、世襲の男性候補が真っ先に後援会を引き継ぐ構造が温存される。「努力目標」という言葉は、各党幹部にとって格好の免罪符になってはいないか。制度設計の不備を現場の熱意だけで埋めるには限界がある。