伊勢ノ海親方の経歴を振り返ると、その相撲人生は「不屈の闘志」に彩られています。北海道出身の北勝鬨準人は、名門・九重部屋に入門。昭和の大横綱・千代の富士や北勝海らの背中を追い、徹底的な猛稽古で鍛え上げられました。
最高位は東前頭3枚目。立ち合いの強烈なぶちかましと、相手の懐に食い下がる押し相撲で三役経験者や横綱・大関を苦しめました。土俵いっぱいに舞う豪快な塩まきは当時の大相撲中継の名物となり、多くのファンに親しまれた人気力士です。
現役引退後は年寄・勝ノ浦などを経て、2011年1月に先代(元関脇・藤ノ川)から伝統ある伊勢ノ海 年寄株を継承し、12代師匠に就任しました。九重部屋出身の力士が伊勢ノ海部屋を継承することは角界でも大きな話題を呼びましたが、先代からの深い信頼と誠実な人柄が評価されての抜擢でした。