歌詞が持つ物語性は、やがて映像メディアをも動かすこととなった。東宝が配給を手掛けた映画『ハナミズキ』は、楽曲の世界観をベースに大ヒットを記録した長編ラブロマンスだ。主演を務めた新垣結衣と生田斗真の繊細な演技は、北海道、東京、ニューヨークという壮大なスケールの中で、すれ違いながらも思い合う男女の気高さを描き出した。
映画を通じて楽曲に新たな命が吹き込まれたことで、CDを買っていた世代だけでなく、映画館へ足を運んだ若い世代の心にも楽曲の遺伝子が深く刻み込まれた。スクリーン上で展開される新垣結衣と生田斗真の切ない表情は、歌詞の一フレーズ一フレーズと見事にシンクロし、映画史と音楽史の双方に大きな足跡を残した。