野球部の活動は、病院内の患者にとっても大きな意味を持つ。リハビリテーション病棟の窓からグラウンドを眺める患者たちにとって、自分を担当する理学療法士や看護師がグラウンドで汗を流す姿は、リハビリへの意欲を高める強力な一助となる。
ある脳卒中後のリハビリに励んでいた患者は、「先生が週末にホームランを打った話を聞いて、自分ももう一度歩けるようになりたいと強く思えた」と振り返る。スポーツの持つ情熱が、言葉を超えて患者の心に届いているのだ。
また、野球部の選手でもある理学療法士たちは、スポーツ外傷や障害に関する専門知識を自らのプレー体験を通じてブラッシュアップしている。怪我の痛みを実感として理解できる医療者は、患者やアスリートへの指導において圧倒的な説得力を発揮する。