MSWは、生活困窮、家族の崩壊、死の受容といった人生の極めて重篤な瞬間に立ち会う仕事です。長年この分野で活躍し続ける専門職に共通しているのは、患者への共感力を持ちながらも、冷徹なまでの「心理的バウンダリー(境界線)」を保てる能力です。
患者の苦痛に過剰同化してしまうと、家族の共依存関係や複雑な家庭問題に巻き込まれ、ソーシャルワーカー自身が「燃え尽き症候群(バーンアウト)」に陥ります。支援者としての責任と、相手の人生の課題を切り離し、社会資源という道具を使って自立を後押しする客観的なプロ意識が求められます。
【MSWに向いている人】
- 複雑な利害関係の中でも感情的にならず、論理的に妥協点を見出せる交渉力のある人
- 医師や看護師など異なる専門職の意見を尊重しつつ、福祉の視点を堂々と主張できる人
- 制度や社会資源の仕組みを学び続ける知的好奇心と、緻密な事務処理能力を併せ持つ人
- 患者の課題と自分自身の私生活をきっぱり切り離せる感情の自己コントロールができる人
【志望を慎重に検討すべき人】
- 相手の感情に過度に移入し、プライベートでも他人の悩みを引きずってしまう人
- 医療現場特有のスピード感や医師からの強い指示に対して過度の威圧感を覚えてしまう人
- 制度や法律の細かな要件確認、膨大な連絡調整業務に苦手意識がある人