デビュー作『廃用身』で高齢化社会の極限シナリオを提示し、文壇に強烈な爪痕を残した久坂部作品。その圧倒的なプロットと倫理的サスペンスは、映像業界をも熱狂させた。各テレビ局がこぞって原作権を争奪したのは必然だったと言える。
NHK土曜ドラマとして映像化された『破裂』では、心臓病治療の画期的な新薬を巡る医師たちの野望と、高齢者を標的にした戦慄の陰謀が重厚に描かれ、視聴者に凄まじい衝撃を与えた。また、WOWOWの連続ドラマWで放映された『神の手』では、安楽死法案の是非を巡る医師と国家権力の暗闘をスリリングに描写。白熱する議論の渦中に視聴者を巻き込み、社会現象とも呼べる反響を巻き起こした。