一口馬主を始める際、多くの人が最初に直面するのが「イニシャルコスト」と「ランニングコスト」の二重構造だ。一般的に競走馬が1頭デビューし、3歳秋から4歳、あるいは5歳の引退を迎えるまでにかかる費用は、募集口数(40口〜4000口)によって大きく異なるものの、基本構造は共通している。
まず初期費用として、クラブへの入会金(おおむね1万1,000円〜3万3,000円程度)と、馬自体の出資代金(馬代金)が発生する。たとえば募集総額4,000万円の馬に500口で出資した場合、1口あたりの馬代金は8万円だ。これに加えて出資初年度には、競走馬保険料(出資額の約2〜3%前後)が上乗せされる。
続いて毎月発生するランニングコストが、クラブ会費(月額3,300円前後が主流)と「維持費出資金(預託料)」だ。JRAの美浦・栗東トレセンや育成牧場に預託されている競走馬には、1頭あたり月間60万〜80万円ほどの育成・飼育管理費がかかる。これを500口で割ると、1頭につき月々1,200円〜1,600円程度。2歳から5歳秋までの約4年間(48ヶ月)保有した場合、馬代金8万円に対し、維持費だけで6万〜8万円近くが積み上がる計算になる。
競走馬データベース「netkeiba.com」などの出資者コミュニティでも度々議論される通り、馬代金と同じかそれ以上の維持費がかかる点は、初心者が最も見落としやすいポイントだ。