そもそも、なぜ野良猫が野猫へと変貌してしまうのか。原因の根底には、人間の無責任な飼育態度が存在する。
公益社団法人日本愛玩動物協会などの専門団体は、ペットの遺棄や不適切な屋外飼育こそが野猫発生の源流であると強く警告する。避妊去勢手術を受けさせずに屋外へ出された猫が繁殖し、生まれた子猫の一部が山林へと移動。世代を重ねる中で人間への依存度を完全に失い、野猫化していくのだ。
マイクロチップ装着の義務化や、完全室内飼育の推奨など行政上のハードルは高まった。しかし、山間部に近い地域での放し飼いや意図的な遺棄は完全には失くなっていない。蛇口を締めなければ流出は止まらないという現実に、ペット関連産業や飼育者自身が真剣に向き合う必要がある。