日中のセロトニン分泌は、そのまま夜の睡眠の深さに直結しています。その理由は、睡眠誘発ホルモン「メラトニン」の生成メカニズムにあります。午前中に作られたセロトニンは、分泌開始から約14〜16時間後の夜間になると、脳の松果体という器官でメラトニンへと姿を変えます。
このメラトニンとの違いと睡眠の質を整理すると、セロトニンは「日中の覚醒と意欲」、メラトニンは「夜間の体温低下と深い休息」を司る表裏一体の関係です。つまり、昼間にしっかりセロトニンを分泌させておかなければ、夜になってもメラトニンが作られず、寝付きの悪さや中途覚醒を招くことになります。
夜間のスムーズな移行を促すためには、就寝前のリラクゼーションが有効です。特にセロトニンを増やすツボと呼吸法を取り入れると、興奮した交感神経を素早く鎮めることができます。
おすすめの呼吸法は「丹田(たんでん)呼吸法」です。へその下約5センチにある丹田を意識し、鼻からゆっくり息を吸い、吸った時間の2倍の時間をかけて口から静かに細く吐き切ります。お腹の筋肉をリズミカルに収縮させるこの呼吸自体が、リズム運動として脳を心地よく刺激します。
あわせて刺激したい代表的なツボは以下の3つです。
- 百会(ひゃくえ):頭のてっぺん中央にあるツボ。自律神経全体の乱れを整える。
- 労宮(ろうきゅう):手のひらの中央、拳を握ったときに中指の先が当たる部分。精神的な緊張や不安を和らげる。
- 内関(ないかん):手首の内側のしわから指3本分肘寄りの位置。イライラを抑え入眠をスムーズにする。