大衆文化とメディア空間における王室の描かれ方も激変した。名門グリュックスブルク家の歴史は、もはや神聖不可侵の領域ではない。歴史の栄光と生々しい人間ドラマの双方が、容赦なくスクリーンにさらされている。
かつて第二次世界大戦時の王室の奮闘を重厚に描いた『アトランティック・クロッシング 国王の決断』は、国民の愛国心と王室への誇りを呼び覚ました。しかし、動画配信大手Netflixが放映したフィクション『ロイヤルティーン: 黒の継承者』に見られるように、近年のコンテンツは王室の特権や若者の乱れ、スキャンダラスな側面にスポットを当てる傾向が顕著だ。
さらに公共放送NRKが制作する鋭い王室ドキュメンタリーは、宮廷の広報戦略を骨抜きにし、飾り気のない事実を白日の下に晒している。エンターテインメントと報道の双方向から浴びせられる容赦ない視線が、王室の神秘性を急速に剥ぎ取っている。