揚げ出し豆腐がべちゃついてしまう主因は、豆腐内部の余剰水分が加熱中に衣へ染み出し、衣が蒸気を吸着して糊状化することにあります。また、油の温度が低すぎると衣が吸油率を高めて重たい仕上がりになり、逆に高すぎると衣だけが焦げて中心部が冷たいまま仕上がってしまいます。
この問題を解消する鍵が、徹底した水抜きと粉の打ち方にあります。従来は重石を乗せて30分以上放置するのが常識とされていましたが、現代の調理現場や忙しい家庭で重宝されているのが電子レンジを活用した時短水切り術です。
キッチンペーパーを二重に巻いた豆腐を耐熱皿に乗せ、ラップをかけずに電子レンジ(600W)で約2分30秒〜3分加熱します。取り出した後はペーパーを取り替え、粗熱が取れるまで5分ほど置くだけで、豆腐の自重と余熱によって短時間で芯まで均一に水分が抜けます。この下処理によって豆腐の組織が引き締まり、調理中の崩れや激しい油跳ねを劇的に抑え込むことが可能です。