「目は口ほどに物を言う」という言葉通り、ヤクザ顔の威圧感の中核を担っているのは圧倒的な目力です。目つきが鋭い理由を心理面・生理面から紐解くと、極限状態での警戒心と視線の使い方に行き着きます。
裏社会に生きる人々や修羅場を経験した人物は、いつどこから危害を加えられるか分からない環境に身を置くため、周囲の状況を瞬時に把握する習性が身についています。焦点を一箇所に固定せず、視野全体を同時に観察する「見取りの視線」を維持する結果、目の開き方が独特になり、瞬きの回数が極端に減少します。人間は相手の瞬きが少ないと、捕食者に見つめられているような本能的な恐怖を覚えるため、これがヤクザが怖い理由の真相として作用します。
また、黒目の上下どちらかに白目が見える「三白眼(さんぱくがん)」や「四白眼」も、鋭利な印象を加速させる要因です。黒目が小さく白目の露出面積が広いと、感情が読み取りにくくなり、冷徹で合理的な判断を下す人物に見えやすくなります。