見るだけでなく「体感する」ことに特化した展示構成も、同館の大きな強みだ。その筆頭が、歴史的偉業を追体験できるアポロ11号月面着陸シミュレーターである。
操縦席に乗り込み、手元のレバーを握ると、眼前に広がるのは荒涼とした月のクレーター群だ。燃料の残量と機体の傾きを計算しながら、重力の異なる月面へと軟着陸を試みる。指先にかかる微細な振動とリアルタイムで変化する計器類。大人であっても成功させるのは容易ではなく、思わず額に汗がにじむ。科学の原理や物理法則を教科書の文字としてではなく、自らの身体感覚を通して直感的に理解できる仕掛けが、フロアの至る所に散りばめられている。