彼女の美しさは、単なる視覚的な華やかさにとどまらず、物語の深度を深める触媒として機能する。『さよなら渓谷』で見せた静寂のなかの叫びや、陰影に富んだ横顔は、サスペンス映画というジャンルに独特の品格を与えた。
一方で、瑛太と共演した『最高の離婚』に代表されるヒューマンドラマでは、等身大の女性が抱える揺らぎや愛おしさを絶妙な抜け感で表現した。一目見ただけで引き込まれる強い容姿を持ちながら、役柄ごとに全く異なる人間性の深みを醸し出せるのは、彼女自身の人生観と女優としてのストイックな探求心があってこそだろう。