テラス席の開放感とは対照的に、インドア空間には深く沈み込めるような独特の静寂が満ちている。
統一されすぎていない、不揃いだからこそ愛おしいヴィンテージの椅子やテーブル。壁一面の大きな書棚には、デザイン本、写真集、古今東西の小説やアートブックがランダムに並ぶ。背表紙を指でなぞりながら一冊を選び、深くソファに腰を下ろす。カプチーノをすする音と、ページをめくる擦れた音が心地よく響き合う。スマホの通知をオフにして、紙の匂いとコーヒーの香りに没頭する時間は、現代において最も贅沢なデジタルデトックスと言えるだろう。