ネットリンチの凄惨な現場において、キーボードを叩く人々の動機を紐解くと、そこには歪んだ承認欲求と強い自己防衛本能が見え隠れする。日常生活で過度な孤独や無力感を抱えている人物ほど、オンライン上で「間違った他者」を糾弾することに熱中しやすい。他者を叩くことで「自分は道徳的に優位な立場にいる」「社会に貢献している」という全能感を誇示し、傷ついた自尊心を穴埋めしようとするのだ。
この行動は同時に、自らの恐怖や不安から目を背けるための心理的防衛機制でもある。自分自身の不満や失敗に向き合う代わりに、明確な悪を外部に作り出し、それを攻撃することで内部の心理的緊張を紛らわせている。だが、承認欲求を満たすための攻撃は一時の麻薬に過ぎず、効果が切れればより過激な標的を求めてさらなる批判へと走る悪循環を生む。