血を吐いた!喀血と吐血の違いと見分け方|命を守る緊急度と対処法に関する最新の話題を丁寧に解説いたします。
救急搬送時や医師への状況説明において、両者の相違点を整理して把握しておくことは診断の初速を大きく左右します。厚生労働省の医療統計や日本呼吸器学会・日本消化器病学会の各種ガイドラインが示す標準的な鑑別項目を以下にまとめました。
鑑別項目喀血(Hemoptysis)吐血(Hematemesis)編集部の着眼点・臨床的意義出血源の部位喉頭より下部の気道、気管、気管支、肺組織食道、胃、十二指腸(主にTreitz靭帯より上部)気道系か消化管系かの境界線は咽頭・喉頭部にある排出の先行動作激しい咳、喉のムズムズ感、胸部不快感強い悪心(吐き気)、上腹部痛、嘔吐反射「咳き込んで出た」か「こみ上げて吐いた」かが鍵血液の色と性状鮮紅色〜ピンク色、さらさらしている暗赤色〜黒褐色(コーヒー残渣様)、時に鮮紅胃酸との接触有無でヘモグロビンが酸化変色する混入物の特徴気泡(泡)、粘液性の痰未消化の食物残渣、胃液泡立ちがあれば呼吸器、食べかすがあれば消化器化学的性質(pH)アルカリ性〜中性(pH 7.0〜7.5)酸性(pH 1.0〜3.0)※胃酸中和時を除く臨床現場における迅速鑑別の有力な客観指標便への影響通常は変化なし(無関係)黒色便(タール便)を伴うことが多い消化管を通って血液が排泄されるため便が黒変最大の直接的死因気道閉塞による窒息死(致死量数十〜数百ml)循環血液量減少性ショック(失血死)喀血は少量でも気道を塞げば命に関わる点が盲点