息を呑む極限の透明と自然!石上純也の建築が魅せる新たな地平

息を呑む極限の透明と自然!石上純也の建築が魅せる新たな地平

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2010年、第12回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展において、石上は企画展示部門の最高賞である金獅子賞を受賞した。極小のカーボンファイバーによる構造実験を通じて「目に見えない建築」を提示したその姿勢は、世界に鮮烈な衝撃を与えた。しかし、彼の真骨頂は人工物の極小化だけにとどまらない。その対極にある「ランドスケープそのものの再創造」において、更なる進化を遂げる。

栃木県那須町に誕生した「水庭(アートビオトープ那須)」は、まさにその記念碑的傑作だ。隣接するホテルの建設現場で伐採される予定だった318本の樹木を丹念に調査し、一本一本の位置関係を精密に設計図上に再配置。その足元に無数の小さな池(ビオトープ)を穿ち、水路で結び合わせた。人工的に作られた環境でありながら、そこには何百年も前からそこにあったかのような太古の静けさが漂う。自然を征服するのではなく、自然のメカニズムを借りて新たな生態系を創り出す。このアプローチは、世界のランドスケープデザインの文脈を決定的に塗り替えた。

小林 直樹
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小林 直樹

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