ネット上の言説やSNSの書き込みには、修了式に関する幾つかの根強い誤解が散見されます。その代表例が「修了式は卒業式の縮小版に過ぎない」という軽視や、大学院修了式との違いに対する混乱です。
最高学府である大学院において、「大学院卒業」という表現は学術・法制上誤りです。学校教育法第102条および学位規則に基づき、大学院の修士課程(博士前期課程)や博士課程(博士後期課程)を終える行為は「課程修了」と定義されています。そのため、大学院生の学位授与式は学部生の卒業式とは明確に区別され、「大学院修了式」と呼称されます。小中学生の修了式が「次学年への継続」を意味するのに対し、大学院の修了式は「高度な学位(修士・博士)の取得と学術機関からの離脱」を意味するという、構造的な位相の逆転が存在します。
さらに、「インフルエンザや体調不良で修了式を欠席すると進級取り消しになるのではないか」という不安の声も寄せられますが、これは完全な誤解です。校長による修了認定は「平素の成績評価」に基づいて行われるため、当日の式典出席そのものは進級の法的一枚岩ではありません。欠席した児童生徒に対しては、春休み期間中に保護者が学校へ出向くか、新学期の始業式当日に前学年の通知表と修了証書が手渡されます。