Q1:クマスプレーを使っても逆上してさらに激しく襲ってくることはありませんか?
A1:高濃度カプサイシンを顔面に受けた熊は、痛みと視覚・呼吸の遮断により攻撃の継続が物理的に不可能です。ライフル弾の被弾とは異なり、スプレーをまともに浴びて突進を継続できた例は過去の生物学的調査でも報告されていません。ただし、噴射距離が遠すぎて薬剤が届かなかった場合は威嚇にならず接近されるリスクがあります。
Q2:有効期限が切れた熊よけスプレーはまだ使えますか?
A2:絶対に使用しないでください。有効期限切れのスプレーは、内部の噴射ガス(フロンや窒素)圧が低下して射程距離が半減したり、ノズルやパッキンの経年劣化により噴射時に液漏れを起こして使用者の手眼を負傷させる重大事故につながります。3〜4年の期限を厳守し、期限切れ品は訓練用として消費してください。
Q3:熊除けのために、テントの周りや衣服にあらかじめスプレーを吹きかけておくのは有効ですか?
A3:絶対にやってはいけません。カプサイシン成分は空気中に散布されて乾燥すると強烈なトウガラシ臭の残留物となり、好奇心旺盛な熊を引き寄せる誘引剤(アトラクタント)として作用することが実験で判明しています。クマスプレーはあくまで「突進してきた瞬間に直接吹きかける防衛兵器」です。
Q4:万が一、自分や同行者の目や皮膚に薬剤がかかってしまった場合の応急処置は?
A4:絶対に手でこすらず、大量の清浄な流水で最低15〜20分以上洗い流してください。カプサイシンは脂溶性のため、牛乳や食用油、中性洗剤を薄めた液で洗うと成分が落ちやすくなります。痛みは数時間続きますが、恒久的な失明や組織破壊を引き起こす毒性はありません。