2005年のキャスト刷新から20年以上が経過した現在、かつて存在した大罪論争や違和感を口にする者はほとんどいない。大山のぶ代時代のエモーショナルで温かみのあるレジェンド声優陣の演技は伝説として語り継がれつつ、水田わさび率いる現行キャストはキャラクターに「現代の子供らしいリアルな生命感」を吹き込むことに成功した。
声優交代以降の劇場版は、アクションのスピード感と感情表現のダイナミズムが大幅に強化されている。のび太の泣き顔一つにとっても、喜怒哀楽の振れ幅を感情豊かに描写することで、デジタルネイティブ世代の子供たちの没入感を高めている。声優陣の代替わりは、結果として劇的な長寿化を約束する最高のターニングポイントとなった。