ネット上の情報やSNSの体験談には、形成外科に関する誤解や一面的な偏見が散見されます。治療を検討する上で知っておくべき3つの真実を検証します。
誤解1:「形成外科で手術すれば傷跡は完全に消える」
医療において、一度メスを入れたり深く傷ついた皮膚を「完全に元通り(傷跡ゼロ)」にすることは不可能です。形成外科医の技術とは、「皮膚のシワに傷を隠す」「微小な縫合技術で傷の幅をミリ単位以下に抑える」「引きつれを逃がして平坦にする」ことで、他人の目から見てほとんど気づかれないレベルまでカモフラージュする技術です。「傷跡を消す魔法」ではないことを正しく認識する必要があります。
誤解2:「自由診療の美容クリニックの方が綺麗に治る」
「自費で高いお金を払った方が綺麗に縫ってもらえる」という言説は誤解です。美容外科で高い評価を得ている医師の多くは、大学病院や基幹病院の形成外科で何千例もの再建手術を経験した日本形成外科学会専門医です。基礎となる縫合技術や組織の扱い方は形成外科診療で培われており、保険診療であっても学会認定の専門医であれば極めて高度な整容的手術が提供されます。
誤解3:「美容目的のクリニックで保険診療を断られたら諦めるしかない」
近年、本来は保険適用が可能な粉瘤や眼瞼下垂に対して、自費診療専用クリニックで数十万円の高額な自費契約を提示されるトラブルが報告されています。疑問に感じた場合は即決せず、地域の中核病院や保険診療を主体とする形成外科クリニックでセカンドオピニオンを受けることが推奨されます。