昔ながらのきゃらぶきの作り方完全版|祖母直伝の黄金比とアク抜きの真相

昔ながらのきゃらぶきの作り方完全版|祖母直伝の黄金比とアク抜きの真相

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直売所や山菜採りで手に入る「山蕗」と、八百屋や一般スーパーで周年流通している「栽培フキ」は、同じフキ属の植物でありながら、きゃらぶき調理における挙動は全くの別物です。この特性差を理解しないまま調理に入ることが、失敗の最大要因となっています。

市場に流通する栽培フキの代表格である「愛知早生(あいちわせ)」などは、みずみずしさと柔らかさ、薄い色合いを尊ぶ日本料理の煮物用に品種改良されたものです。茎の直径が1.5〜2.5cmと太く、細胞組織内に多量の水分を抱え込んでいます。この栽培フキを使って皮を剥かずに昔ながらの長時間の煮詰めに挑むと、外側の強固なスジだけが口に残り、内部の柔らかな組織はドロドロに溶け出すという悲惨な結末を迎えます。

もし栽培フキを使って佃煮を作る場合は、例外的に「完全な筋取り」を行わなければなりません。また、山蕗のように細かく刻むのではなく、太さを縦に半分または4等分に割り、長時間の煮締めではなく煮汁を含ませる「浅炊き風の佃煮」に処方を変える必要があります。

古来伝わる正統なきゃらぶきの、あの「噛み締めた瞬間にギュッと弾力があり、奥から滋味が染み出す食感」を求めるならば、茎の太さが鉛筆より細い天然の山蕗や野蕗を指名して入手することが絶対の必須条件です。

橋本 菜々子
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橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。