建勲神社を巡る基礎知識として、まず押さえておきたいのがその正式な読み方と創建の経緯です。一般的には「けんくんじんじゃ」あるいは地元で親しみを込めて「けんくんさん」と呼ばれていますが、正式な社号は「建勲神社(たけいさおじんじゃ)」と訓読みします。
神社の創建は明治維新の激動期にさかのぼります。明治2年(1869年)、明治天皇は戦国乱世を平定し天下統一の道を開いた織田信長公の偉業を称え、神社創建の御下命を発せられました。その後、明治8年(1875年)に「建勲」の神号が下賜され別格官幣社に列格。明治13年(1880年)には、東京御所より社殿が京都の船岡山へと移築遷座されました。
鎮座地である船岡山(標高約111メートル)は、平安京の都市計画において北の基点(玄武)と位置づけられた風水上の最重要拠点であり、応仁の乱では西軍の陣地(西陣の地名の由来)となった歴史の舞台です。山全体が国の史跡に指定されており、緑豊かな自然林に包まれた清浄な空気感は、訪れる者の心を瞬時に引き締める厳かな風格を漂わせています。