北側の希望とは対照的に、ウズベキスタン共和国側に位置する大アラル海の水面は消滅の危機に直面し続けている。アムダリア川からの水量は今なお極めて乏しく、干上がった広大な湖底は「アラルクム砂漠」と呼ばれる新たな砂漠地帯へと化してしまった。
かつて現地を視察した国連環境計画(UNEP)は、この事態を地球規模の環境災害として強く警告した。元国連事務総長のパン・ギムン氏も現地を訪れた際、「地球上で最も最悪の環境破壊の一つ」と絶句し、国際社会への緊急の呼びかけを行った経緯がある。ウズベキスタン政府は湖底での油田・ガス田開発や耐塩性植物の植林事業を進めているが、水面そのものの復活は絶望視されており、同じアラル海でありながら南北で明暗が真っ二つに分かれる形となっている。