スクラップ&ビルドの時代が終焉を迎え、ストック活用が叫ばれるなかで、リノベーション・コンバージョンへの取り組みも際立っている。築年数を経た木造住宅や鉄骨造の建物を、耐震・断熱補強とともに現代のライフスタイルへと適合させる試みだ。
既存の柱や梁に残る歴史の痕跡を尊重しつつ、新たな機能と光を注ぎ込む。古いものと新しいものが互いを引き立て合う空間構成は、新築では決して手に入らない重厚な空気感を醸し出す。建物のポテンシャルを見極め、最小限の介入で最大限の価値を引き出す眼力は、改修工事においても遺憾なく発揮されている。