数式を頭で覚えるだけでなく、実際の数値を使って手を動かすことで理解は一気に定着します。教育現場や試験で頻出する代表的な2つのパターンをもとに、相対誤差の例題解説を進めていきましょう。
【例題1:工業原料の重量測定】
公的規格における理論値(文献値)が1000kgである鋼材の重量を大型ロードセルで測定したところ、測定値は1001kgでした。このときの絶対誤差と相対誤差を求めます。
- 絶対誤差:|1001kg - 1000kg| = 1kg
- 相対誤差:1kg ÷ 1000kg = 0.001
【例題2:化学実験の反応生成量】
ある化学合成実験において、理論上の期待生成量が100gであるのに対し、回収できた実際の測定結果は98gでした。この場合の誤差を検証します。
- 絶対誤差:|98g - 100g| = 2g
- 相対誤差:2g ÷ 100g = 0.02
ここで導き出された「0.001」や「0.02」という数値は単位を持たない無次元量ですが、実務の報告書や研究発表では相対誤差パーセント換算を行うのが一般的です。相対誤差に100を掛けて「%」の単位を付与したものは、一般に相対誤差とパーセント誤差(誤差率)と呼ばれます。
- 例題1のパーセント誤差:0.001 × 100 = 0.1%
- 例題2のパーセント誤差:0.02 × 100 = 2.0%
このようにパーセント表記に変換することで、「1000kgに対して0.1%の誤差にとどまった」「目標に対して2%の乖離が発生した」と、直感的に精度の優劣を第三者へ伝えることが可能になります。