絵手紙専用の絵具である「顔彩(がんさい)」は、水彩絵の具よりも粒子が細かく、鮮やかな発色と透明感が特徴です。しかし、パレットの上で色を混ぜ合わせすぎると、たちまち濁ってしまい夏野菜の鮮度が損なわれます。
絵手紙 顔彩 混色 テクニックの基本原則は、「パレットではなく紙の上で混色する」ことです。たとえば、ナスの深い紫色を出す場合、あらかじめ紫の顔彩をベタ塗りするのではなく、まず青(群青)を薄く塗り、その上から乾く前に赤紫(牡丹)や紅を重ねます。紙の繊維の上で二つの色が自然に溶け合うことで、光の当たり具合によって変化する天然のナス紺が生まれます。
また、筆に含ませる水分のコントロールも重要です。水が多すぎるとハガキ(画仙紙)が波打ち、少なすぎるとカスレて乾いた印象になります。筆を洗った後、筆洗の縁や雑巾で余分な水分を軽く落とし、筆の根元にたっぷり絵具を含ませて一気に置くことが、瑞々しい艶を出す絶対条件です。