下灘駅の駐車場が満車だった際、「ほんの数分、車を降りて写真を撮るだけだから」と国道378号(夕やけこやけライン)や駅周辺の生活道路に路上駐車をする行為が後を絶ちません。しかし、この安易な違法駐車は現地において極めて深刻な社会問題を引き起こしています。
路上駐車が厳しく禁止されているのには、明確かつ切実な理由があります。
- カーブの見通し悪化と正面衝突リスク:駅周辺の国道378号は海岸線に沿った屈曲部が多く、路肩に大型車や一般車両が放置されると死角が劇的に増大します。走行車両が対向車線へはみ出さざるを得なくなり、重大な接触事故を誘発します。
- 緊急車両・路線バスの通行妨害:救急車や消防車といった緊急車両のほか、地域住民の移動を支える路線バスの走行が遮断されます。過去には大型バス同士のすれ違いができず、数百メートルにわたって道路が完全麻痺した事例も報告されています。
- 住民生活と柑橘農家への実害:双海町は柑橘類の栽培が盛んな地域であり、狭い集落の道は軽トラックや農業機械が日常的に往来します。私有地の入口や細道に無断駐車されることで、収穫や集出荷作業に重大な支障が出ています。
2026年現在、伊予警察署および自治体・地元交通安全協会は連携を強化し、駅周辺のパトロールと違法駐車の重点的な取り締まりを実施しています。「駐停車禁止」の標識が連続して設置されているだけでなく、防犯カメラや巡回による指導が徹底されています。「旅の恥はかき捨て」という無責任な行動は、反則金の対象となるだけでなく、過疎と共存しながら観光客を受け入れてくれている地域コミュニティを深く傷つける行為であることを肝に銘じる必要があります。