二人の関係が動き出したのは、2000年代半ばのことでした。舞台や映画で多忙を極めていた夏木マリさんが、表現者としての原点である音楽活動へ再び情熱を傾け始めた時期に、知人を介して斉藤ノヴさんと出会います。
交際の決定打となったのは、夏木さんがふと漏らした「本当はジャニス・ジョプリンのようなブルース・ロックバンドのフロントマンとして歌いたい」という熱い本音でした。当時、すでに音楽プロデューサーとして多忙を極めていた斉藤さんは、その言葉を聞き流すことなく、わずか2週間ほどで日本のトップクラスのプレイヤーたちを招集。夏木さんをボーカルに据えたロックバンド『GIBIER du MARIE(ジビエ・ドゥ・マリ)』を立ち上げたのです。
自らの夢を一瞬で具現化してくれた斉藤さんの行動力と男気に、夏木さんは深い衝撃と感銘を受けました。関係者の証言や当時のインタビューによると、アプローチは夏木マリさん側からの情熱的なアタックだったと明かされています。リハーサルや全国ツアーを共にするなかで、音楽的な共鳴は次第にかけがえのない人生のパートナーシップへと昇華していきました。