下北沢駅から東北沢方面へと続く細長い敷地に広がるreload(リロード)は、従来の駅前ビルとは一線を画す。手がけたのは建築家の大堀伸(ジェネラルデザイン)。大小24棟の白いボリュームをあえて隙間を空けて配置し、屋外の通路や階段、テラスで立体的に結んだ低層分棟型商業施設である。
設計の意図は極めて明快だ。歩行者が建物の中に入るのではなく、まるで下北沢の路地裏を散策しているかのような回遊性を生み出すこと。2階建ての白いハコとハコの間には自然光が降り注ぎ、風が通り抜ける。どこからでも入れて、どこへでも抜けられる構造は、訪れる人に「次はどの角を曲がろうか」という純粋な探検心を呼び覚ます。
小田急電鉄株式会社が進めてきた「下北線路街」プロジェクトのなかでも、reloadはその象徴的な存在だ。効率性だけを求めた高層タワーではなく、空の広さを残した低層構造を選んだ英断が、街のスケール感を損なわずに新しい人の流れを生み出している。