彼が育った時代と現代とでは、プライバシーに対する社会の価値観が大きく変化した。西原理恵子氏が開拓したリアルな実名子育ても、現在の視点からは様々な議論を呼ぶテーマとなっている。
漫画業界や出版業界では、実在する家族や子供を作品の題材とする際のアプローチについて、より慎重な議論が交わされるようになった。エッセイ漫画というジャンルが持つ圧倒的なリアリティと共感力は大きな魅力である一方、被写体となった子供が成長した際の権利保護という課題を突きつける。息子の成長と独立の一連のプロセスは、クリエイターと家族の表現倫理を考える上での大きな教訓として、業界内でも参照され続けている。