かつて食べ放題といえば、肉や揚げ物が雑多に並ぶ大衆向けビュッフェが主流だった。だが現在の西尾では、特定ジャンルに特化した専門店が仕掛ける「ハイエンドな食べ放題」が主役に躍り出ている。取材に応じた地元飲食店のオーナーは「生産地がすぐ隣にあるからこそ、中間マージンを極限まで削って最高ランクの食材を定額で出せる」と自信をみなぎらせる。
特に注目を集めているのが、平日の閑散時間帯を逆手に取った完全予約制の限定プランだ。地元住民すら「そんな価格で本当に出しているのか」と息を呑む穴場店舗では、市場に出回らない規格外サイズの極上素材や、朝締めされたばかりの新鮮魚介が時間無制限に近い形で振る舞われる。損をしないための合言葉は「事前リサーチとタイミング」。観光客が押し寄せる週末のピークを外し、店舗公式の会員枠や先行予約を狙い撃ちにするスマートな美食家たちが、この恩恵を独占している。