「圧倒的に安いが、走らないのではないか」。この最大の疑問に答えるべく、最新モデルの実機を用いたフィールドテストを敢行した。段差、アスファルトの荒れた舗装、駅の自動改札、そしてバスの乗降ステップ。日常で遭遇するあらゆるシチュエーションにバギーを投じた。
まず際立つのは、片手で軽々と持ち上げられる3キロ台の超軽量設計だ。階段しかないアパートの登り降りや、折りたたんで電車の網棚・トランクへ放り込む際の俊敏さは、大型ベビーカーを完全に過去のものにする。狭い通路でも難なくすり抜けられる小回りの良さは秀逸だ。
一方で、代償も明白に存在する。路面からの微小な振動はダイレクトにグリップへ伝わり、荒れたインターロッキングブロックの上では小刻みな車体のバタつきが発生する。深いリクライニング機構や大型の荷物バスケットは存在しない。つまり「贅沢な快適空間」を求めるなら落第点だが、「歩行が安定した幼児の機動的なアシ」と割り切るならば、これ以上ない費用対効果を叩き出す。この割り切りこそがコスパ最強の真相だ。