数々の男たちと浮名を流しながらも、実子を持たなかった細木数子が晩年に直面したのが、築き上げた莫大な帝国と財産の継承問題だった。数億円とも数十億円とも言われる遺産や事務所の利権、そして膨大なファンを抱える占術ビジネスを誰に託すのか。世間の好奇の目が集まる中、彼女が下した決断は姪の養子縁組であった。
2016年、彼女は妹の娘である細木かおりを正式に養女として迎え入れ、後継者として指名する。かつて男性たちとの関係で味わった制度の限界を熟知していたからこそ、法的な親子関係を結ぶことで、血縁とビジネスの強固な防壁を築き上げた。愛憎渦巻く男性遍歴の果てに彼女が選んだ終着点は、家族という名の絶対的な信頼関係の再構築だった。