1970年代、干ばつに見舞われたカリフォルニア州のヴェニスビーチ周辺で、空になったアパートのサーフィン用プールを滑り始めた若者たち。彼ら「Z-BOYS」の日常を描いた映画『ロード・オブ・ドッグタウン』でも表現されたように、硬いアスファルトに身体を打ちつけながら滑る若者たちの服は、何よりも頑丈で、なおかつ動きを妨げないことが絶対条件だった。
当時の若者たちが選んだのは、丈夫なコットンワークパンツや厚手のTシャツだ。激しいトリックにも耐えうる実用的なウェアは、やがて独特のグラフィックや色使いと融合し、単なる作業着からスケートボード・カルチャーを象徴する制服へと変貌を遂げた。伝説的ボーダーのトニー・ホークらが世界的なコンテストで脚光を浴びると、そのスタイルは西海岸のローカルな若者文化から、全米の少年たちが憧れる大衆文化へと一気に波及していく。