手がうまく描けない最大の理由は、表面の輪郭だけを追ってしまうことにある。人間の手は27個もの骨と多数の筋肉で構成されており、握り拳を作った際には特有の傾きや階段状の段差が生じる。
絵の違和感を拭い去る第一歩は、基本となるデッサンの考え方を取り入れることだ。手首から指の第一関節までのアタリをとる際、四角い箱(ボックストレーニング)として立体的に捉えるのが鉄則だ。人差し指から小指にかけての指関節のラインは直線ではなく、緩やかなアーチを描く。また、親指は他の4本の指を外側からロックするように重ねるため、親指の付け根の膨らみ(母指球)の位置関係を把握することが自然なプロポーションを生み出す鍵となる。